トップページ > 看護師・ナースの基礎知識「システムインテグレーター的事例」

時代は変わり、他の職業と同様、看護師の世界においても転職が普通になりつつある点は良い傾向ですね。今までは何か違和感を感じても、耐えるか、あるいは辞めるかしかなかったところ、そこに「職場を変える」という選択肢が出てきたのです。貴重な人生の貴重な時間を費やすわけですから、やはり、納得ができ、やりがいが感じられ、「ありがとう」という言葉が聞ける職場で働きたいものです。

看護師・ナースの基礎知識

  • システムインテグレーター的事例

前回のコラムでは、看護師は医療現場において、システムインテグレーター的な役割を日常的に行っていると述べました。

>>>看護師はシステムインテグレーター

システムインテグレーターの匠たちには、「ITにかんする高度な知識はもちろん、企業の要求を的確に反映する設計能力、納期までに完成させるプロジェクトマネジメント力など多彩な才能が求められる」とあります。

この文章を看護師の業務に置き換えてみましよう。

「看護師の匠たちには、医療にかんする高度な知識はもちろん、患者さんの要求を的確に反映する看護計画能力、在院日数以内に医療サービスを提供する入退院マネジメントカなど多彩な才能が求められる」となるのではないでしようか。

では事例を通じて、看護師がいかにシステムインテグレーター的であるかを考えてみましよう。
急激な腹痛を訴えた30代後半の体格のよい女性患者が救急車で来院しました。内科外来で診察を行うと、月経がしばらくないとのことだったので医師の指示によって、看護師は産婦 人科外来の医師に連絡を取り、状況を説明し至急診察をお願いしました。

産婦人科外来にて検査を行った結果、患者さんは妊娠34週程度で、まさに子どもが生まれそうな状況でした。患者さん本人は、以前から月経が不規則であり、妊娠に気づかなかったそうです。

看護師は緊急手術や入院等に必要な書類を揃え、手術室に緊急手術の旨の連絡をする。患者さんから家族の連絡先を聞き、緊急手術になった経緯を電話で説明し、来院してもらうように話をする。

手術に必要な検査を行うため、採血を行い、「緊急手術なので至急検査をしてほしい」と検査室に連絡。すると医師から輸血の必要性があることを告げられ、すぐに輸血室に連絡し、患者さんの血液型に合う血液の準備を依頼。バタバタと医療職が手術に向けた準備を行う中で、不安そうな患参さんに声かけを行い、少しでもリラックスして手術が受けられるように笑顔で対応します。

手術後に入院することになる病棟の看護師長ヘベッドの確保を依頼する。手術室看護師に再度、手術室へ入室できる時間を連絡し、準備状況の確認を行い、手術室は10分程度で準備完了と医師に伝える。

至急で依頼した検査の結果も出たので、検査結果を医師に渡し、患者さんの術衣への着替えを手伝い、手術室看護師に「今から外来を出て、手術室に向かう」と連絡。手術室に入室すると、患者さんの家族が病院に到着したため、手術室の待合室へ案内し、状況を再度説明する。

これは外来において看護師が緊急時に対応している一つの事例です。これだけを考えても、看護師がいかに医療現場の中心的役割を担い、全体のタイムマネジメントから関係部署への連絡や調整を行っているかがわかるのではないでしょうか。

医師の指示を受けながら、どの状況でどの部署に連絡を取り、それぞれが動きやすいように調整を行いつつ、医療を受ける患者さんを最優先に考えた上で対応するということは、まさに一つのプロジェクトを完遂させるためのマネジメント業務であると言えます。

こうした全体調整を行うことによって、医療は円滑に進行していくのです。

医師にとってもまた、単なる医師の手伝いという意識の看護師よりも、医師の指示を正しく理解しながら、全体の調整を行うことができる看護師を望んでいることは間違いなさそうです。なぜなら、医師も望んでいるチーム医療は、それぞれの職業が自立した意識を持つことから生み出されるチームワークが基本となるからです。

こうした新しい概念を提示した理由は、看護師の場合、実際に行っている業務範囲が実は広範囲で、一般企業で考えると広い能力を求められる職業であるということを感じたからです。あれもこれも看護師の仕事であるということは、過去の表現でおさめてしまうと「何でも屋」という捉え方をされていた側面もあります。

医師に指示を受けたら何でもする、困っていることがあればどこへでもいくというような意味合いです。

ところが一般企業においてこの「何でもできる人」は、プロジェクトのとても重要なキ−パーソンになるということなのです。看護師のこうした一連の作業を遂行する能力は、きっと患者さんも、もしくは医療職同士も、看護師の役割に組み込まれているとは思っていないかもしれません。

看護師自身、自分の行っていることが、いかに広範囲で高い能力を発揮しているのか気づかずに行っている可能性は高いと考えます。

今後、医療におけるシステムインテグレーターの能力を看護師がさらに意識して高めていくことができれば、チーム医療の要であると、さらに自信を持って言うことができるのでしょう。

実際にチーム運営は異質性を受け止め、多様化、専門化した集団をまとめていく必要があります。医療職だけではなく患者さんもまた多様化していますし、疾病も増加しています。それを全て包括して、連携を取るという作業は、難しくもありますが、医療を熟知し、全体をまとめる力のある看護師でなければできない作業でもあるのです。

今後もシステムインテグレーターとして、より複雑になっていく医療現場の連携をはかることが未来型の看護師の役割といえるでしょう。

参考になさってください。


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