トップページ > 看護師・ナースの基礎知識「看護師のコミュニケーション学3」

時代は変わり、他の職業と同様、看護師の世界においても転職が普通になりつつある点は良い傾向ですね。今までは何か違和感を感じても、耐えるか、あるいは辞めるかしかなかったところ、そこに「職場を変える」という選択肢が出てきたのです。貴重な人生の貴重な時間を費やすわけですから、やはり、納得ができ、やりがいが感じられ、「ありがとう」という言葉が聞ける職場で働きたいものです。

看護師・ナースの基礎知識

  • 看護師のコミュニケーション学3

これまで看護師に必要なコミュニケーション学についてご紹介してきました。シリーズの最後に、相手の行動を変えたいときにどのように相手に話したらよいか、ということを考えてみましよう。これも積極的傾聴法の一種で「Iメッセージ」という方法です。

病院内では患者さんに限らず、自分では気づかず(?)他人に迷惑をかける人がいるものです。

そういう人に注意して迷惑行動をやめさせるにはどうするか、というテーマです。

普通、相手になにか注意する場合、「静かにしてください」とか「そんなことは人の迷惑ですから止めなさい」と表現します。こうした言葉には実際に言うかどうかは別にして、「あなた(You)」という言葉が先頭に付いています。

本当は、「(あなた)静かにしてください」、「そんなことをすると人の迷惑ですから、(あなた)止めなさい」つまり相手を非難する場合、言う言わないは別にして「あなた」という言葉が付きます。つまりその後の動作に対応する主語になるわけです。

これを「Youメッセージ」と言います。

それに対し、「あなたの行動で、わたしはこんな迷惑を被リました」、という表現は「わたし(Iメッセージ)」ということになります。あなたの行動が私の迷惑の原因なのです、という表現です。

人は直接非難されると心理的に防衛機能が働いて、自分の立場を失いたくないために、過剰に心を固くします。自分を守るためです。

つまり相手の希望を受け入れるどころか、防衛して反発することが多くあります。

Youメッセージは、あなたが悪いからと非難している意味になるので、こうした効果を生んでしまいます。

それに対して、Iメッセージで言われた言葉は、相手をまったく非難していませんから、受け入れやすい言い方となります。

就寝時間後に出歩いたり、騒いだりしている患者さんに対して、「Aさん、だめじゃないの、みんなの迷惑になるでしょう。消灯時間は過ぎたのよ」。これでAさんは素直におとなしくなるかもしれません。でもAさんの気持ちは「自分は怒られた」。「うるさいなあ、チョットぐらいいいじゃないか」、といった反発と反感の気持ちが残ります。

これに対して、「Aさん、少し静かにしてくれないかな。私、Aさんが騒ぐと『看護師さんがしっかりしないからだ』って、他の患者さんからも言われるし、婦長さんからも怒られてしまうのよ」という言い方ならどうでしょう。

Aさんのわがままな行動の結果、私が被害を受けるのだと伝えているわけです。被害者は私なのだと訴えているわけです。

誰でも自分の行動が原因で他人に迷惑をかけているのは、(特に意図していない場合)嫌なものですから、自分が原因となっている被害を少なくしようとします。そうした心の動きを利用した方法です。

Iメッセージは、相手を非難せずに、私の状態を告げて、助けてぼしいと伝えるわけです。

人は、他の人からなにか助力を依頼されるのは、自分か信用されていると感じるので、嫌ではなく、反対に好ましいと感じることが多いのです。

「助かる、うれしい、歓迎する、よろこぶ」といった肯定的な言葉をIメッセージに付けて相手につたえることで、スムーズに聞いてもらうことができます。

参考になさってください。


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