時代は変わり、他の職業と同様、看護師の世界においても転職が普通になりつつある点は良い傾向ですね。今までは何か違和感を感じても、耐えるか、あるいは辞めるかしかなかったところ、そこに「職場を変える」という選択肢が出てきたのです。貴重な人生の貴重な時間を費やすわけですから、やはり、納得ができ、やりがいが感じられ、「ありがとう」という言葉が聞ける職場で働きたいものです。
看護師の世界に競争が全くないのか?というと、実は安穏とばかりしていられない可能性も秘めています。 医療費は増加する一方でありながら看護師の高学歴化は今後も続いていくと考えると、結果として看護師の人件費(いわゆる給料)も増加していく可能性があります。 国は何とか医療費の増加を食い止めたいと考えますから、そのために看護師の行っている業務を他の職種でも行えるようにすることで、看護師全体の数をコントロールすることも無きにしもありません。 実際に、喀痰吸引(痰を気管切開部などから吸引器という器械を使用して吸い取ること)や経管栄養(鼻や胃に直接、管を通して、自分で食事ができない人に対して管から栄養を摂取してもらうこと)にかんしては医療職の行う医療行為とされてきましたが、現在は介護職員(介護ヘルパー等)も実施可能となりました。 看護師がいなければ吸引などができないということがなくなり、在宅療養中の方々にとってメリットは多いという判断で、法律が改正されました。 一方で、今までであれば看護師が行っていた行為を他職種が行うことによって、看護師の業務範囲が不明瞭になり、国家資格としての価値をそこなう可能性があるという議論が上がっています。 これは、看護師であれば解剖生理学など多くの医学知識を習得した上で医療行為を行っていますので、行為そのものを行うというだけではなく、医療行為の作用、問題点などを考慮し、緊急時に対応できるように知識を習得しています。 しかし同様の学習時間を使うことなく、医療行為を技術としてのみ行うということは、かえって患者さんや利用者に対して危険な行為にもなりかねないということです。 特定看護師は現在、医師が行っている業務範囲に一歩踏み込むことになります。 必要な教育年限は看護師としての学習期間にプラスして、大学卒業資格及び大学院修士課程2年程度としていることからも、医療行為を行うには、相応の知識を十分に得ることが欠かせないという観点に立ち、業務範囲の拡大にかんしてはとても慎重に制度作りが進められています。 喀痰吸引も経管栄養の対応も医療行為であり、実施には身体的特徴や痰の発生機序などを知っておく必要があるものの、介護職員は短期間の研修で医療行為を実施するようになりました。 これには、看護師としても警鐘をならす必要がありそうですし、また今後、喀痰吸引や経管栄養のように、看護師が中心となって行ってきた医療行為が、次々と他職種が実施できるようになってしまえば、看護師の価値は低くなり、気づけば看護師の役割が少なくなっているということにもなりかねません。 看護師の役割が少なくなれば、介護ヘルパーなどとの就職競争が発生しないとも限りません。 よって、いつまでも安泰、どうせ看護師は競争がないと思うだけではなく、看護師も常に法改正などには注目し、国民の命や健康を守る観点から意見を出せるようになっておく必要があるでしょう。 参考になさってください。 看護師・ナースの方が転職したい!と思ったら。 >>>看護師転職・ナース転職サイト比較ランキング
看護師の世界に競争が全くないのか?というと、実は安穏とばかりしていられない可能性も秘めています。
医療費は増加する一方でありながら看護師の高学歴化は今後も続いていくと考えると、結果として看護師の人件費(いわゆる給料)も増加していく可能性があります。
国は何とか医療費の増加を食い止めたいと考えますから、そのために看護師の行っている業務を他の職種でも行えるようにすることで、看護師全体の数をコントロールすることも無きにしもありません。
実際に、喀痰吸引(痰を気管切開部などから吸引器という器械を使用して吸い取ること)や経管栄養(鼻や胃に直接、管を通して、自分で食事ができない人に対して管から栄養を摂取してもらうこと)にかんしては医療職の行う医療行為とされてきましたが、現在は介護職員(介護ヘルパー等)も実施可能となりました。
看護師がいなければ吸引などができないということがなくなり、在宅療養中の方々にとってメリットは多いという判断で、法律が改正されました。
一方で、今までであれば看護師が行っていた行為を他職種が行うことによって、看護師の業務範囲が不明瞭になり、国家資格としての価値をそこなう可能性があるという議論が上がっています。
これは、看護師であれば解剖生理学など多くの医学知識を習得した上で医療行為を行っていますので、行為そのものを行うというだけではなく、医療行為の作用、問題点などを考慮し、緊急時に対応できるように知識を習得しています。
しかし同様の学習時間を使うことなく、医療行為を技術としてのみ行うということは、かえって患者さんや利用者に対して危険な行為にもなりかねないということです。
特定看護師は現在、医師が行っている業務範囲に一歩踏み込むことになります。
必要な教育年限は看護師としての学習期間にプラスして、大学卒業資格及び大学院修士課程2年程度としていることからも、医療行為を行うには、相応の知識を十分に得ることが欠かせないという観点に立ち、業務範囲の拡大にかんしてはとても慎重に制度作りが進められています。
喀痰吸引も経管栄養の対応も医療行為であり、実施には身体的特徴や痰の発生機序などを知っておく必要があるものの、介護職員は短期間の研修で医療行為を実施するようになりました。
これには、看護師としても警鐘をならす必要がありそうですし、また今後、喀痰吸引や経管栄養のように、看護師が中心となって行ってきた医療行為が、次々と他職種が実施できるようになってしまえば、看護師の価値は低くなり、気づけば看護師の役割が少なくなっているということにもなりかねません。
看護師の役割が少なくなれば、介護ヘルパーなどとの就職競争が発生しないとも限りません。
よって、いつまでも安泰、どうせ看護師は競争がないと思うだけではなく、看護師も常に法改正などには注目し、国民の命や健康を守る観点から意見を出せるようになっておく必要があるでしょう。
参考になさってください。
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